「大奥」というシステム

2015.03.15

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DVDで最近よく邦画をみます。

ここ続けてみている「時代劇法廷」は結構面白い!

 

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昨日は被告人が「春日の局」でした。

春日の局といえば、言わずと知れたあの”大奥の女帝”。

幕府の重鎮達を尻目に、時の権力を振るった女性ですが・・・。

 

「大奥」と聞いただけで、もうハーレムの権化のようなシンボル。

将軍が幾多の女性を侍らせて、世継ぎのために、自らの欲望のために存在した世界と教えられて来ました。

そこに君臨した春日の局は、2000人もの女性達を私利私欲のために犠牲を強いたと。

 

ところが真実は、ちょっと、いや随分違っていたのですね。

彼女は男達の踏み台になっている女達の社会的な地位を少しでも高めるために、
あの大奥というシステムを作り上げたと言うのです。

 

普通に思えば、何で敢えてハーレムのようなものにと首を傾げてしまうのですが・・・。

考えてみれば、あの封建時代にボトムアップに女性の地位獲得なんて、絶対が付くほどあり得なかった。

であるならば、直接権力の場において、合法的に着手することが現実的だったのではないかと。

 

将軍のお世継ぎのためとあらば、何をさておいても最優先する事柄。

その権力の仕組みを彼女は熟知していて戦略を組んだのではないか。

 

だとしたら、春日の局という女性は、逞しくしたたかにあの時代を生きた人だったんですね。

しかもその時代に「男が女に暴力を振るうなど、不届きせんばん!」と不埒な男から若き女性を救い、
大奥に召し上げたという事実が記されているという。

しかもその女性達に教育を施し強い女に育てて行った。

 

勿論、大奥は女達の凌ぎを削る戦いの場であったことは否めませんが。

それはいつの時代も同じ事。

 

私が唸ったのは、大奥と言う「システム」を作り上げたその才覚です。

 

「大奥」が良いか悪いかは、その時代の歴史が背景なのだから、
現代の価値観をそのまま持ってきてもあまり意味のない事と思います。

 

何よりも春日の局が、権力というリアルな世界の、どこを動かせばベストなのかを嗅ぎ分ける嗅覚を持っていた
と言うこと、そしてそれを実行していった強靭なそのスピリットを学ぶべきなのではないかと。

 

贅を尽くした女達の衣装や化粧に当時の幕府の財政は圧迫されたというけれど、
その実彼女自身は質素倹約の人であったとか。

 

でもプロとしての姿勢は見事に貫いたのでしょうね。

検察官に扮した渡辺いっけいに、春日の局に扮する女優の台詞がそれを物語っていました。

「身だしなみはその人の精神を表します。あなたのようなだらしない身なりでは見下されますよ。」

 

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