口紅の色

2015.02.09

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一日の中に、二人の女性から口紅の相談を受けました。

一人は86歳の女流画家、一人は恩師の娘さん…と言っても79歳。

お二人は私の公私共の大先輩です。

 

まず画家のコメント。

「この色、最近の私にはどうかしら?ちょっと暗くないかな?」

出してきたのは、以前私が使っていたシャネルと同じもの。

 

今から3年前の事でした。

私の口元を見て「素敵な色ね、私にはどうかしら?最近チャーチル会の全国大会でパーティーがあるんだけど」

なんでもその時のドレスに合わせて、口紅をチョイスしたいとおっしゃる。

私の口紅を筆にとり鏡を覗き、唇をパフパフと合わせて鏡を離す。

 

「うん、なかなかのものね。良子さん、これ買ってきてくださるかしら?」

あれから3年、また彼女は口紅を選んでくれる?と。

「そうですね、もう少しピンクがかった明るめの色がいいかもしれませんね。」

「そうね、肌が綺麗に映えるのがいいわね。」

 

勿論、シワもあるし若いピチピチした肌では決してない。

ないけれど、その眼差しの張りは、凛として顔を引き立てている。

そしてその口元も、「もうお年なんだから・・・」なんて事は
絶対に言わせないスマイルラインをキープしているのです。

だからシャネルを引けるのだ!

 

そして79歳の美女は「口紅の色を少し変えてみたいけど、選んで下さる?」と。

実はこの方も何十年もシャネルなのです。

 

で、ずっと同じ色かというとそうじゃない、その時々リアルタイムに変えている。

この年代の方って、時折、若い頃につけた色をズーっと使い続けるのを見かけます。

あ、きっと一番若くて輝いていたときのまま止まっているのだろうな・・・って、
勝手に想像してしまうのですが。

 

でも、目の前の彼女達は、いま鏡に映る自分の顔から、口紅の色を選ぼうとしている。

お二人とも同じようにメイクケースを私の前に置いて、コレねと言いながら取り出して見せてくれます。

 

私はアイブロウや口紅をひとつひとつチェックして、取捨選択を。

そしていつも思うのです。

女が紅を引くとき、そこにはその人なりの心意気があると。

 

ところで、お二人はおひとり様、そして現役でご活躍です!

 

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