美しき潔さ!

2015.01.06

美しき潔さ! はコメントを受け付けていません。

佐野洋子氏のエッセイを初めて読みました。

以前から、気になっていた作家のひとり。

年末に会った友人が「こんな本読んだよ」と言って私の前に。

これまた彼女の友人が、面白かったから、と言って貸してくれたらしいのです。
だから、私はまた借り?と言う訳で。

 

タイトルは「死ぬ気まんまん」
なんともエキサイティング!

 

知らなかったのですが、佐野氏は北京生まれ、絵本作家としてのデビューでした。
「100万回生きたねこ」の作者だったんですね。
書店でもよく見かけた猫の表紙。

 

私がオフィスを置いているフロアーの書籍コーナー、
部屋に入るターンの場所で、このタイトルを眼にしました。
珈琲を取りに行くとき、いつもこの絵本に出会います。

 

その装丁の猫の顔の、何とも意味深な表情と眼を合わせながら、いつもオフィスに入っていくのですが。

その作者が佐野洋子氏だったとは知らなかった。

「死ぬ気まんまん」は、彼女がガンと診断されたあとの2009年に完成していたと言う。
そして、佐野さんは翌年の2010に旅立たれた。

彼女がガンだったこと知らずに読み進んでいて、あっそうなんだ、と。
貸してくれた検査技師の友人は、私がドクターからガン手術の説明を受けるとき同席してくれた人です。
もう10年も前のこと。

 

一節の中に、そうなのだ、と頷いてしまう言葉があります。

「私は闘病記が大嫌いだ。それからガンと壮絶な闘いをする人も大嫌いだ。ガリガリに痩せて、現場で死ぬなら本望と言う人も大嫌いである。」

「父が同僚の見舞いに行った。ガンだったのだろう。帰ってきて、”あれはみっともないなぁ、俺の顔見て、先生、僕死にたくない死にたくないって泣いていた。あんな死に方はみっともないなぁ”と母に言っているのを聞いてしまった。
死の美学というものがあったのだろうか?」

 

そして佐野さんは、歌手のジュリーの大ファンだったとか。
あの、退廃的な美しさに心惹かれ、追っかけらしきことあったらしいです。

実は、私もジュリーは大好き。
あのけだるい目線の美しさ、他の歌手には絶対にない。

してみると、佐野さん言うところの、ミーハー・・・か。

 

読みながら、私はふと詩人の茨木のり子氏が浮かびました。
奇しくも茨木さんも童話作家。

他におもねくことなく、潔く生ききった佐野洋子さん。
一晩でファンになりました。

関連記事

コメントは利用できません。