金寿司のおじさん

2014.01.31

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20140131

私の祖父は、寿司職人で国会議事堂内の「金寿司」の看板頑固主でした。

どんなベテラン議員も新米議員も、分け隔てなく対応していたそうです。
並ぶ順番通りに、お寿司を握る。
チョッとでも不服を言おうものなら「とっとと帰ってください!」と遠慮なく言う人で、
それがまた、地方から勝ち上がってきた強者議員達には、凄くファンがいたそうです。
歯に衣を着せぬ江戸っ子気質が、金寿司のおじさんと慕われた所以かもしれません。

 

そんな祖父が亡くなった葬儀の朝、黒門町の下町に葬儀社から次々と花輪が運ばれてきました。
並んだ花輪には、元総理大臣で当時自由党の幹事長だった佐藤栄作議員等の名前が
ズラッと立てられました。
黒塗りの高級車が狭い町内の通りに何台も止まり、
代理のお焼香の方達が入れ替わり立ち替わり訪れたそうです。

町内会はビックリ!何度も確認したそうです。

 

生前、祖父はお店の事を何一つ町内の人達には話した事がなかったとか。
祖父にとって、お客の噂話はご法度だったのです。
啖呵は切っても口が堅い。

そんな祖父の人柄が、長い間、議員達に信頼されてカウンターで、
握りを摘まみながら、アンダーな会話も出来たのでしょう。
私の葬儀の思い出と言えば、後の衆議院議長の山口喜久一郎議員。
私を見つけると「おっこ、寂しくなるね」と頭を撫でてくれました。
「おっこ」、とは私のニックネーム。

今はセピア色になったお葬式の写真に、歴代の議員の花輪がならび
懐かしく、祖父の事が誇らしく思えます。

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