主役を間違えない

2014.01.23

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20140123

100人程の聴講者を前にお話しをされる方のサポートをしました。
その女性は、本を出版し、最近講演依頼が増えているとの事でした。
彼女の依頼は、話し方が今のままで良いのかどうか不安なので、チェック・指導して欲しいとの事でした。
1日掛けての特訓は、お顔の表情、話し方、姿勢を含めたボディランゲージ等々。
とても飲み込みの良い方で、後半は本番をイメージしてのリハーサルに仕上げて行きました。

 

それは良かったのですが、ひとつ気になることが。
講演の中で、パワーポイントを使う事になっていたようです。
私はその原稿を拝見し、

「これを全部お使いになるのですか?」

と思わず質問してしまいました。
その資料を一生懸命作った彼女の顔が、

「エッ?いけないの?」

と一瞬抗議の表情に変わりました。

 

私は一呼吸おいて、こう話しました。

「せっかく本を出版なさったあなたが講演をされる。

参加者はどんな方なのだろうと、あなたに関心を持っているはず。
講演は、何よりも講師であるあなたの魅力を最大に発揮しなければなりません。

 

ですから、今日こうしてトレーニングをしています。
それが、沢山の文字を並べたバワーポイントに、参加者の関心を移しては、
あなたの存在が薄くなってしまいます。

 

何故なら、人は二つの事に集中できないから。
もしもバワーポイントをお使いになるなら、
ビシュアルとして見せるもの.或いはグラフとかになさる方がベストです。」

 

しばらく資料を眺めていた彼女でしたが、ため息をつきながら呟きました。
確かにこれを説明していたら、私の話は聞いてもらえませんね…。」

 

結局、バワーポイントの使い方は、あらためて検討する事にされました。
実はこれって、よくはまるパターンなんですね。
バワーポイントを使う事にエネルギーを注いでしまう。
しかも、同じ資料がすでに参加者のテーブルには配付されているのにもかかわらず!

 

パワーポイントだけで、全てを説明できるようにしてしまっては、講師はいなくてもよくなってしまいます。
話の魅力的な講師は、時として全くバワーポイントを使いません。
主役は、あくまで講師。
パワーポイントは、講師を補助するものでしかありません。
熱い気持ちを伝えられるのは、人である講師でしかないのです。

 

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